HOME > DX Lab > あきたDX通信 > 「信頼のある会社がすべて!」後編
信頼のある会社がすべて! ~ 後編 ~


記事公開:2022年04月28日

※MA(マーケティングアドバイザー、DX通信編集長)、真弓課長:DX通信編集部マネージャー兼SE、いがらし部長:営業部の責任者

当たり前だが、企業の存続理由は、ここに尽き

いがらし部長
おっ、今日もマーケティング会議やってますね。少し交じっても良いですか?
MA
はいはい、もちろん!
今日はね、信頼のある会社について話し合っているんだ。いがらし部長は信頼ある会社については、営業から見てどういう意見ですか?
いがらし部長
それは興味深いですね。
信頼ある会社はとても大事だと思ってます。でも営業というものはもちろん売り上げることを優先するので、会社の信頼や個人の信頼などの面は見え隠れしながら、ともかく売ることを優先させることは、本能的に第一としてますね。
MA
営業の気持ちはよく分かるよ。むしろ営業するほうの視点はそこにあるのは当然だ。でもね、一方では、ユーザーの視点にたてば、大分違う。
いがらし部長
そうかもしれないですね。
真弓課長
営業マンには相手を思う想像力が十分じゃないかもしれないということですか?売ることにすべてを賭けてしまって、相手を慮る気持ちが足りないとか?(笑
いがらし部長
それは優先度が違うので、ある程度は相手の立場を考えるけど、営業としてはまず売って実績を立てることだよ。しかも儲からなくてはならないので、粗利を稼ぐことであり、生産性というマジックワードで、効率的な営業を考える必要もあるしね。そうなると、個々のユーザーのことを思いやる気持ちの優先度は当然下がるかもね。というか、選別ということも頭をよぎるね。
MA
営業の立場はそうなるよね。効率よく営業することで、会社での営業の評価も高まるわけだしね。
いがらし部長
特に営業マンは、頭数で動いているので、動いて営業するというの合わせて、今ならプル型で、ユーザのほうから自動的にオーダーが来るようなWebを活用したサービスなども重視したいと思ってるね。
MA
まあ当然だよね。営業の視点ではそうなる。でもユーザーは違う。人間が介在する営業・提案ではなくて、Webの仕組みを使って一気にオートマチックにビジネスを展開しようと考えるベンダーがしばしば失敗しているのは、こうしたユーザー企業の本音を理解していないためだと思う。
真弓課長
それはどうしてですか?

ワンストップ営業のすすめ!

MA
企業が望んでいるのは、会社や組織、仕組みがうまく行くようなシステムを望んでいるのであって、できれば自社の思いを盛り込んだ自分好みのシステム=DXを実現したいが、ベストなんだよね。しかしユーザー企業自身がシステム開発のためのスキルが足りないために、我が社のようなSI会社に委託、依頼するのに、我々売り手側の生産性向上という優先度で、人手を掛けずに自動的に売れるような手間いらずなクラウドサービスを紹介して、サクサク手離れ良く売ったとしても、果たしてそこのユーザー企業との良い関係性を保っていけるかどうか、だよね。
いがらし部長
うーん、ユーザー企業を大事にしていることは間違いないけど、目先の営業実績もかなりシビアなので、微妙な感情が揺れ動きますね。
MA
さらに言うならば、ITシステムやクラウドサービスというのは導入して一発でOKみたいな、特効薬や一発逆転の妙策は実際はほとんどないでしょ?そこはやはり地道に企業の社長や担当に提案して、ともに育てていくということが何より重要であるということ。
真弓課長
つまり長いことつきあうことが前提ということですね。保守サポートもあるわけですし。
MA
さらに言うなら、中小企業はそれぞれ専門の部署があるわけではないために、一人の担当が兼任して、情報システム、人事、総務などを掛け持ちしていることが多い。パソコンのハードやソフトなどのIT関連。業務系では会計や人事などの業務処理関連。さらにシステムとしては管理部門だけでなく営業や工場などの現場の伝票処理、または現場に関する顧客管理など。総務的な面では電話回線、その他の通信機器、複写機などの事務機器など。
真弓課長
まさに、非常に多くの社内部門業務にかかわっている可能性がありますね。多くの部門ごとに対応するための外部発注処理や提案などについて、それぞれ別の業者に委託するだけでも相当な負担となるわけですし。
MA
つまり、一人で何社もの業者に発注管理するというのは大変なので、外部の発注業者を特定の1社に絞るという可能性が大いにある。いわゆる「ワンストップ営業」の存在だ。一人で企業の様々な処理を受け持つ担当にとって、先に挙げた社内の各種の外部発注作業を特定の1社にお願いできることは相当に助かるはず。
いがらし部長
おう、ワンストップ営業はキーワードですね。
MA
その前提としては、信頼と、安心・実績が必要になる。特定のベンダー製品に偏るのではなく、我が社がユーザー企業にとっての販売店=コンサルティング=出入りの業者にしてもらう。ここでいろんなベンダーの製品やサービスを選んでもらい、提供する、ワンストップの窓口であることが望ましい形になるわけなんだよ。
真弓課長
我が社は営業という役割に、ワンストップ営業的な要素をじっくり考えて、取り入れるということが必要ということですね。ぼんやりとは気が付いてはいたんですけど・・・。
MA
ワンストップ担当というのは、デジタルな仕組みが前提で実現できるものではない。取り引きを通じての地道な実績の延長線にしかないとさえいえる。目の前の金額が高いか安いかということではなく、真に企業にとって頼れる存在=信頼のある存在になるかどうかが問われている。選ばれれば、確実なパートナー関係となって安定して長い付き合いとなる。そのようなユーザー企業が多く構築できることは、現在のようなストック型ビジネスの典型となっているクラウドサービスでは何より重要なビジネス基盤といえる。これが一つのシナリオかなと思えるね。
いがらし部長
ありがとうございます。これから営業会議で、この「信頼のある会社」の件議題にあげますね。
MA
今度議論の内容を教えてくださいね。
インボイス制度再確認

みなさんこんにちは。2回目の登場、渡辺です。

今回、私のコラムのテーマは「インボイス制度」についてです。前回の「5G」のコラムの時もそうでしたが、私が気になったテーマを勉強がてらご紹介です。

おそらく初めて聞いた方は少ないのではないかと思います。また、既に対応済みの方も少なくないかと思います。
ただ、説明できるか?といわれると・・・ねぇ。

・・・さあ、さっそく勉強してきましょう!! 
よろしければお付き合いください。

1.インボイス制度とは?
制度の正式名称としては「適格請求書等保存方式」といいます。制度上でのインボイスの意味としては、「適格請求書」ということになります。(インボイスを発行、、、という感じで使われるみたいです。)
これは、
 売手:買手に対するインボイスを交付(ただし発行できるのは登録事業者のみ)
 買手:「仕入税額控除」の適用を受けるために、売手から交付されたインボイスの保存等が必要という、買手側からすると、仕入税額控除の適用を受けるために必要な新たな改正で、2023年10月1日から導入されることが決まっています。

制度開始後は、「適格請求書発行事業者」が発行した適格請求書(インボイス)でなければ仕入税額控除が認められません!仕入先が上記事業者でない場合、仕入税額控除が認められず、大変な事になります。仕入先が「適格請求書発行事業者」かどうか確認しておく必要があります。

2.適格請求書発行事業者になるには?
第一に適格請求書発行事業者になれるのは、課税事業者のみです。
(基準期間における課税売上高が1,000万円以下の事業者は免税事業者となり、原則として消費税の申告及び納付の義務はありません。)

適格請求書発行事業者になるためには、登録申請書の提出を行います。
登録完了後、税務署より登録番号等が通知されます。この登録番号を適格請求書に記載する必要があります。
ちなみに、登録申請は令和3年10月1日から開始されており、制度開始の令和5年10月1日から適格請求書を発行する場合、令和5年3月31日までの申請が必要です。
(そう考えると意外と時間がないかも)

3.適格請求書(インボイス)のフォーマット
上記発行業者になればOK、というわけではありません。
適格請求書には、6つの記載事項があります。

 ①適格請求書発行事業者の氏名または名称及び登録番号
 ②取引年月日
 ③取引内容(軽減税率対象品目である場合はその旨)
 ④税率毎に区分して合計した対価の額(税抜きまたは税込み)及び適用税率
 ⑤税率毎の消費税額等
 ⑥交付を受ける事業者の氏名または名称

①、④、⑤の太字の部分が、今回の適格請求書発行の為に従来制度から追加になった部分です。

①に関しては、事業者で固定の為、請求書のフォーマットに番号を追記するだけでよさそうですが、
④、⑤に関しては、レイアウトの調整だけでなく計算方法なども変更・調整する必要があり、システムの改修費用等が発生する可能性があります。場合によっては、インボイス制度対応バージョンへ更新してください・・・という場合もあり得ます。

その他、仕訳入力に条件等あるなど一筋縄ではいかない部分もありますが、
①適格請求書発行事業者になり、②適切な請求書フォーマットに変更し、③仕入先が①となるかを確認しておく。この3点が大きなポイントですね。

以上、インボイス制度の概要と準備についてご紹介しました。
上記以外にも諸々条件等ございますので、以下国税庁HPや税理士さんにご相談いただきインボイス制度への対応を進めていきましょう。

インボイス制度の概要(国税庁HP)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/invoice_about.htm

当社では、インボイス制度対応の他、話題の電子帳簿法損法に対応した販売管理、会計システム等の導入が可能です。

デジタルに限らず様々なお悩み等ございましたらお気軽にお声掛けください。

以上、実は4月から部署異動して、地域のDXを推進する部署に移動となった渡辺でした。

----------------------------------------------------------------------
あきたDX通信>>>>> 編集長 伊嶋謙二 /// 編集スタッフ 伊藤真弓 /// 主幹:鈴木守 /// エイデイケイ富士システム株式会社 DXセンター

Copyright(C)、エイデイケイ富士システム株式会社、掲載記事の無断転載を禁じます。