記事公開:2021年08月19日
あきたDX通信 主幹の鈴木です。
今回号の一つ目は、2021年7月1日に当社が経済産業省のDX認定制度における「DX認定事業者」の認定を取得したご報告です。
<経済産業省 DX認定制度>
DX認定制度とは、2020年5月15日に施行された「情報処理の促進に関する法律の一部を改正する法律」に基づく認定制度で、国が策定した「情報処理システムの運用及び管理に関する指針」踏まえ、優良な取組を行う事業者を申請に基づいて認定するものです。
本制度では、経済産業省が定めた「デジタルガバナンス・コード」に則り、ビジョンの策定や戦略・体制の整備など、認定基準を満たす対応を既に行っている事業者を「DX認定事業者」として認定するものです。
デジタルガバナンス・コードとは、企業が経営において、デジタル技術による社会変化への対応を捉え、ステークホルダーとの対話を基盤として、行動していくにあたっての原則を指しています。
今般、当社が「DX認定事業者」に認定されたのは、「デジタルガバナンス・コード」の全ての項目に関して、当社の取組が認定基準を満たしていると認められたためです。
当社はこの取り組みを今後更に進化させその経験知を活かしお客様のDX実現に貢献致します。
<当社のDX実現への取り組み>
二つ目は、2021年8月9日に当社の技術交流会 「TEC CRAWLER」という社員による技術発表会のご報告です。
リアル会場(秋田市文化会館小ホール+豊田事業所)とウェビナーによるリモートのハイブリッドで、社員全員と来賓のお客様の参加によりコロナ対策を実施しての開催となりました。
発表は、当社の最前線にある技術テーマ6選についてです。
それぞれ、技術的な特徴・課題・ポイントを説明しその成果を参加者全員でCrawlerすることが出来ました
当社は技術者100名の会社ですが、日々の業務の中ではお互いの仕事や技術について共有する場や時間を作ることは出来ません。
今回の取り組みは、社員全員が保有する技術について、可視化しCrawler(理解を深める)する良い機会となりました。
また、お客様への技術の発信の良い機会となりました。
参加頂きましたお客様には厚く御礼申し上げます。
また、発表した6テーマの社員の皆様もお疲れ様でした。
当社は、地域の情報産業の担い手として、「高度な総合技術力を備え、社会が必要とするシステムの実現を担う企業を目指し」、「地域社会の情報化と活性化、持続性社会の実現に貢献する」企業へ成長できるよう努力してまいります。
引き続き私たちの事業活動に一層のご支援を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
皆さんこんにちは。ADK富士システム営業の五十嵐です。
今回は、AIを搭載する事で再評価されているOCRの活用についてご紹介します。OCR自体は昔から数字の読み取りなどで利用されていた技術ですが、手書き文字の認識が上手くできない事や、手書き以外でも利用可能なフォントが限られているなど、課題もありました。これらの課題を解決しつつ、前回も紹介したRPAとの親和性の高さから、AI-OCRサービスを利用されるお客様が徐々に増えています。
<OCRって何?>
「OCR」はOptical Character RecognitionまたはReaderの略で光学的文字認識を表す技術、ツールです。画像や印刷された文字は、そのままではデジタルデータとしてコンピュータ上で文字として扱えませんが、このOCRを通す事で、コンピュータが利用できるデジタル文字コードに変換し、コンピュータで扱う事ができるようになります。
1920年代には研究・開発(アメリカ)されていたようですので、意外と古い技術であることが分かります。日本では1960年代後半に国産OCRが製品化されており、郵便番号の自動読み取りなどへの実践投入がされているようです。
<進化したOCR:AI-OCR>
冒頭で述べましたが、最近ではAIを活用し、手書き文字認識の精度を飛躍的に高めたサービスが複数登場しています。文字の形が決まっているコンピュータフォントと比べ、手書き文字を認識するには、個人ごとの癖(いわゆるくせ字です)を適切に判断して文字を特定する必要があり、旧来のOCRで行われていた文字の特徴判断で正確に識別するには膨大な量のパターンを登録(文字の形を登録した辞書をイメージして下さい)する必要があり、実用に耐えうる性能を出すのは非常に困難でした。
現在では、このOCRにAIや機械学習という要素を組込み、統計的手法も使う事により、以前と比べ、はるかに優れた識字率を実現したサービスが登場しています。弊社も取り扱っているサービスでは、取り消し線なども判別し、正解の文字や文章としてデータ化する事ができます。
AIについては、また別の機会にご紹介しますが、このように、AIによる手書き文字の識字率が向上した事で、現在『DX』を実現するためのツールの一つとしてOCR(AI-OCR)が脚光を浴びています。
但し、このAIも万能ではありません。残念ながら現在のAIの仕組みでは100%という精度は実現できず、限りなく100%に近い精度で識字できる可能性がある・・・と理解して頂ければと思います。例えば識字率95%とすると、ざっくり100文字中5文字は間違って認識する可能性があるという事です。皆さんの感覚で、これは「優秀」と思いますか?それとも「間違いすぎ?」と思いますか?私としては100文字中5文字の間違いは結構間違いが多い気がしてしまいます。
この識字率については、利用される場面や業務量も併せて妥当か否かを判断する必要があるというのが、私共の現在の見解です。例えば皆さんの会社では、毎月非常に大量な手書き文書を(領収書、請求書・・・等々)ひたすらEXCELの台帳に入力したりしていませんか?このようなケースであれば、EXCELの台帳作成の手間と、OCRの読取り結果の間違いチェックと訂正の手間を天秤にかけて、かつ長期的な目線で効果の妥当性を検討する事が必要で、読取り1回の結果だけではAI-OCRの真価は計れないと考えています。
<OCRの導入事例>
皆さんの会社でも、取引先とのやりとりを、手書きやワープロ文書でしていませんか?または、社内の手続き書類が紙ベースのケースも多々あるかと思います。弊社も徐々に減ってはいますが、いまだに紙文書の文化を捨てきれない部分がありますので、皆さんも何らかの部分でデジタル化されていない業務・手続きはあると思います。
(導入の例)
・紙ベースのFAXや注文書や請求書データをOCRで読込んで一覧データの作成。
RPAと組み合わせて、社内の販売管理システムへ自動入力。
・社内の領収書/レシートなどをOCRで読込んで一覧データの作成。
RPAと組み合わせて、自動で社内申請データの作成。会計仕分け伝票の作成。
・紙面で収集したアンケートデータをOCRで読込んでデジタルデータ化
RPAと組み合わせて、自動でデータベース登録。統計資料の作成。
・・・等々
活用が考えられるシーンとしては、人が何か資料を見てデータ入力しているような業務については、OCRが活用できる可能性が充分にあります。
冒頭でRPAとの親和性が高いというお話しをしましたが、紙のままではコンピュータ上で取扱い出来ないデータを変換し、RPA(ソフトウェアロボット)に変換データを引き渡す事で、EXCELの台帳でもシステムへの入力でも人手がかかっていた部分をかなりの割合で自動化・省力化できます。
サービス提供側としては、100%削減・・・と言いたいところですが、前述した通り、正しく読み取りできないケースもありますので、最後のチェックと訂正のプロセスはどうしても残ります。ただし、業務量全体からの削減量を考えた場合、充分な導入価値があるケースも多いのではないでしょうか。
さて、ここまで紹介したOCRの活用について、もっと知りたい方は弊社までお問い合わせ下さい。また、弊社HPでも紹介しておりますので、そちらも是非ご覧ください。
< AaaS AI-OCR with AI insideのご紹介>
< AI-OCR+RPAの紹介動画・・・ページ中ほどに「OCR連携」という動画があります>
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