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新型コロナウイルスはパンドラの箱なのか?【あきたDX通信】

記事公開:2020年12月24日

★ 働き方改革っていったい何なのか?パンデミックで変わる仕事。 ★

「DX、経営、ITこの三位一体の重要性」とは何なのか(上司に言われた課題)」をレポートするために、悩むともみは例によって真弓先輩に相談。

ともみ
なんか最近感じるんですが、人に会って仕事をする機会が減ってきていますよね?コロナのせいかもしれませんけど・・・
真弓先輩
それはそうだね。
まだ秋田ではそうでもないかもしれないけど、首都圏との仕事は、かなりの確率で、出張が減っていて、電話、メール以外に、テレビ会議による、コミュニケーションが増えているね。
ともみ
県内の中での仕事はあまり変わらないような感じがしていたんですが、県外の人とは会う機会が減っているような感じです。
真弓先輩
じゃあ、このデータを見てくれる?

秋田RPA協会で2020年6月に秋田の企業を対象に実施したテレワークに関する調査なんだけど、県内の企業は2割くらいしかテレワークを実施していないんだよね。

約2割がテレワークを実施、約8割がテレワーク未実施という結果で、新型コロナウイルスや働き方改革を自分事ととらえている企業が少ないことがわかる。うち6割以上の企業が今後のテレワークの実施を考えていないことがわかる。働き方改革として、新しい日常として、テレワークが推奨されているが、必要性を感じていないことや対応の仕方がわからないこと、テレワークできる業務でないと考えていることがテレワークの普及を阻んでいると推測される。テレワークやIT製品・サービスについて「知らない」、「知らせない」といった現状が、この事態を招いている。

( 出典: 秋田RPA協会 )

ともみ
テレワークというと、オフィスに来なくてよい、自宅やコワーキングスペースなどでリモートワークできるといったものですよね。

首都圏など、通勤ラッシュなどの回避で、働き方改革としてもテレワークをずっと進めていましたね。特に東京オリンピックを目標に、テレワーク月間とかを設けて、国を挙げて取り組んでいましたが、あんまり地方ではピンときていませんでしたよね(^^;)
真弓先輩
そうそう。
テレワークと働き方改革という漠然としたイメージは、企業や個人が選択して、良ければ取り組む、努力目標的なブームみたいな感じだったね。主に首都圏中心に、オリンピックの時は、文字通り、首都圏で働くことに不都合が生じるために、それに備えて地方で仕事をする環境整備やテレワークになれるということで、3年ほど前から首都圏の大手企業が積極的に取り込んでいたね。
ともみ
だから地方の我々のような企業にとっては、あんまりピンとこないわけですね。必死に取り組む必要がないわけですから。
真弓先輩
そうだね。
もともと総務省を中心に進めていた「ふるさとテレワーク」という事業があるけど、一極集中から地方分散へという国の施策にもとづいて、5.6年前からあったね。ようやく東京オリンピックというイベントに合わせて、結構盛り上がったのが、去年だね。

そして2020年の今年が、オリンピックイヤー本番で、いよいよ働き方改革の目玉である、テレワークによって、首都圏から地方へのエリアシフトが始めるか!というところで、新型コロナウイルスの蔓延というとんでもない状況になったんだよね。これは疫病というとても大きな災害、パンデミックでもあり、経済や産業や人々にとんでもない厄災をもたらしている。しかし見方によってはパンドラの箱でもあったわけ。

★ パンドラの箱って、一体何を言ってんですか? ★

ともみ
何がパンドラの箱なんですか?新型コロナウイルスで良いことがあったんですか?
真弓先輩
良いことというより、思わぬ効果が生まれたというのが正しいね。何か分かる?
ともみ
災害やセキュリティに対するあらたなビジネスのようなものが生まれたとかですかね?そうだとするとそれはあんまり心から喜べないような感じがしますが・・・。
真弓先輩
今年うちの会社で 働き方改革やDX関連のセミナーを行った時の第2部講師が語っていた言葉で、「働き方改革をもっとも進めたのは経営者?CEO?部門長?ITスキルや市場の高まり?そうじゃなくて新型コロナウイルスだった」という指摘。まさに働き方改革、テレワークなどのぼんやりとした情緒的な選択的な変化ではなく、生きるための究極のミッションが新型コロナウイルスによってもたらされたということ。
ともみ
生きるためにテレワークなどを行わざるを得なかったわけですね。
真弓先輩
つまり新型コロナウイルスは人と対面すること、接触することを避けることが、最大の要件なので、生活規範が非接触にならざるを得なくなった。生活もそうであれば、仕事もそうなる。なので、電車に乗って、オフィスで集まって仕事をするということが、もっとも避けなければいけないことになった、ということ。
ともみ
そうですよね。
コンピュータ、ITを活用して、テレワーク、リモートワークでオフィス以外で仕事をしよう、と今まで言われても、あんまりその必要性も考えられなかったし、選択的になったとしても、あえて多くの企業は、今までの仕事のやり方を変えるまでに至ってなかったと思います・・・!
真弓先輩
ここからが重要なことなんだけど、秋田県内に閉じた企業活動は一定の警戒心はもって仕事をしているようだけど、今はあんまりテレワークや非接触ということに神経質になっていなくてしかし県外や首都圏とのやり取りは、新たな日常(あんまり言わなくなった感はあるが)として、非対面でのコミュニケーションが主体となりつつあるよね。しかも早晩、ここでもそうなるはず。
ともみ
そうですか・・・
でもDXや経営とか、我々の命題についてとはどうつながりますか?
真弓先輩
まあ、そうせかさないで。結局仕事の仕方、進め方は、仕組みとルールだよね。

今までの対面によるルールが大幅に変わったということであれば、その新しいルールに基づいた仕組みを作って、変えなければならない。その仕組みのツールはITであり、ルールは働き方改革であり、DXであるわけ。そうなると、経営とITというキーワードにDXの土台がマージされなくては話にならないでしょ。
真弓先輩
えー、いけない、ちょっと、もうこんな時間だ、この続きはまたあとで。
ともみ
そんなぁ、早く教えてください!

次回は、「DX、経営、ITこの三位一体の重要性」の展開編となります。

年明けとなりますが、皆様良いお年をお迎え頂き、
来年はきっと明るい展望が開かれることを祈っております。

DX通信編集部一同

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